愛犬が高齢になったら知っておきたい【介護のコツ】その②(第二回「お手入れやリフレッシュ」)

愛犬が寝たきりになったら介護が必要になります。しかしこれも愛犬と一緒に過ごす大切な時間。どうぞご自身も息を抜きながら、大切な愛犬に優しく声をかけながら介護をしていきましょう。

第一回は「寝たきりになった犬の基本のお世話」についてお話しました。

 

今回は「寝たきりの犬のお手入れやリフレッシュについて」お伝えします。

寝たきりの犬は床ずれ予防が大切

床ずれができやすいのは、犬の体の骨ばったところ。かかとのあたりです。ずっと同じ向きで寝ていると、血液の循環が悪くなります。そしてだんだん皮膚が赤くなり、毛が薄くなって化膿することで床ずれに。ひどくなると骨が見えてしまうこともあります。わずか3日程度でも床ずれになることがあるので、注意が必要です。

◉体位変換を
床ずれ予防には、こまめな体位変換が有効です。体位変換のコツは一度「フセ」の状態にすること。2~3時間ごとが理想ですが、食後は胃捻転を起こす恐れもあるので避けてください。

好きな体の向きがある犬もいます。そういう子は反対側に向けるといやがって、暴れることも。その際はクッションを背中に添えるなど、少し姿勢を変えてみてください。また首が曲がったり足が突っ張ってしまったりする子もいます。クッションや毛布で調整してあげましょう。足先が周囲にぶつかってしまう場合は、足先に包帯などを巻いておくと安心です。

◉マットやクッションで予防
犬用の床ずれ予防用のマットが販売されているので、購入するのもおすすめです。または家にあるマットやクッションを使っても大丈夫です。マットの上にペットシーツを敷き詰めてから、バスタオルなどを敷くとお手入れが簡単です。
プチプチなどの梱包材は、床ずれ予防にも便利です。座布団カバーやクッションカバーに入れれば、簡単手作りマットやクッションになります。さまざまなサイズや厚さで作って、床ずれのできやすい部位に当てて置いてあげましょう。座布団カバーやクッションカバーは100円ショップでも手に入ります。

◉ブラッシングやマッサージも
寝たきりの犬にも、ブラッシングやマッサージは欠かせません。血行をよくし、筋肉が固まってしまうのを防ぐことができます。床ずれ皮膚の傷、できものなどにも早く気づくことができるので、毎日やってあげましょう。「いい子だね」「気持ちいいよ」とポジティブな声かけをしてあげると愛犬も喜びますよ。

◉床ずれができたら動物病院を受診
どんなに注意していても、床ずれができてしまうことがあります。床ずれが化膿すると痛みが強くなり、治りにくいので早めに動物病院を受診してくださいね。

◉排泄のサポート
寝たきりの犬のお世話で大変なのが排泄です。犬自身も思うようにならず、不安がっています。優しく声をかけてお世話してあげましょう。犬の体の下にペットシーツを敷いておくことがポイントです。

◉お尻周辺の毛をカット
排泄物で汚れやすいお尻周りの毛はあらかじめカットしておくと、排泄物が付いても落としやすくなります。

またしっぽが長く毛がふさふさした子は、伸縮する包帯をゆるめにまいておくのもおすすめ。汚れたら包帯を捨てるだけです。包帯が汚れたままだと、皮膚がかぶれることもあるので、こまめに取り替えてくださいね。
 

オムツは人間用でもOK

排泄のケアが大変になったら、オムツをつけましょう。犬用オムツはしっぽ用の穴が開いていて便利です。人間の赤ちゃん用おむつはたくさん入っていて安売りも多いので、しっぽの穴を開けて使うのもおすすめです。愛犬のしっぽの太さに合わせて穴を開けられるのもメリット。

オムツは蒸れたりかぶれたりするのでつけっぱなしにせず、小まめに取り替えてくださいね。

犬の体を清潔に保つ

寝たきりになると、犬は被毛や皮膚を自分でなめることができなくなります。飼い主さんのこまめなお手入れが必要です。

◉体を洗うには「すのこ」が便利
特にお尻周辺はおしっこやうんちで汚れやすいので、特に清潔に保ちたいもの。全身を洗うのは大変ですが、下半身だけでもさっとぬるめのお湯でシャンプーしてあげましょう。そんなときは犬をすのこに寝かせて洗うのがおすすめです。頭の方が高くなるように、斜めにしてください。なるべく手短に済ませるためにも、泡切れのよいシャンプーを選びましょう。


いきなりシャワーをかけると犬がびっくりするので、小さな洗面器などで少しずつお湯をかけてくださいね。ちょっとぬるいかな?程度の湯温にしましょう。

 

◉ちょっとした汚れは拭きとって
シャワーをするほどでもない汚れは、ぬれタオルで拭いてあげましょう。でもタオルは洗濯も大変。低刺激でお手頃価格な赤ちゃん用のおしり拭きが便利です。目ヤニや口の周りの汚れもまめに拭き取ってあげましょう。

◉歯みがきも忘れずに
歯周病予防のためにも、お口のケアは重要。歯みがきは続けましょう。痛がって歯ブラシを嫌がる場合は、歯みがきシートやジェルを利用してください。
 

お手入れセットを作ろう

オムツやトイレシーツ、おしりふきやコットン、ティッシュやブラシなど犬のお手入れに必要なものはセットでひとまとめにしておくと便利です。

散歩や声かけでリフレッシュ

たとえ歩けなくても、外の空気を吸わせることは刺激になり気分転換にもなります。

◉カートで散歩を
昼間なるべく外に連れだすことで、夜中に吠えることも減る可能性があります。犬用の車いすカートを使うと飼い主さんも楽です。

◉散歩に出られない場合は日光浴がおすすめ
たとえ寝たきりになって散歩に出られなくても、日光浴をさせたり、お部屋に風を通したりしましょう。これだけでもリフレッシュできます。
 

ポジティブな言葉がけ

寝たきりの愛犬をみていると辛くなるかもしれません。しかし寝たきりだからこそ、大切なうちの子のお世話がたっぷりできるというメリットも。

決して「かわいそうに」「ごめんね」と言わず「いい子」「かわいいね」「ありがとう」とポジティブな言葉を意識してかけましょう。
たとえ高齢になっても認知症になっても、飼い主さんの言葉の雰囲気は伝わります。飼い主さんの心も愛犬の心も穏やかになりますよ。

飼い主さんもストレス解消

寝たきりが長引くと、どうしてもストレスが溜まりがちです。一緒に過ごす時間を楽しく温かいものにするためにも、上手にストレス解消をしてくださいね。

◉飼い主さんも時々リフレッシュ
寝たきりの犬でも預かってくれる動物病院やペットホテルがあるので、たまには預けて休憩しましょう。休むことに罪悪感を覚える飼い主さんもいらっしゃいますが、飼い主さんが元気でいることが愛犬にとっての喜びです。

◉周囲に相談する
愛犬が寝たきりになると、飼い主さんも外に出る機会が減ってしまいます。そのためどうしても1人で悩みを抱えがち。困ったことや不安なことがあったら、かかりつけの動物病院の獣医師や動物看護士さんに、こまめに相談しましょう。また近所の飼い主さん仲間や介護経験者に話を聞いてもらうのもおすすめです。ちょっとしたヒントをもらえることもありますよ。

まとめ

愛犬が寝たきりになったら介護が必要になります。しかしこれも愛犬と一緒に過ごす大切な時間。どうぞご自身も息を抜きながら、大切な愛犬に優しく声をかけながら介護をしていきましょう。わからないことや不安があったら、かかりつけの動物病院にこまめに相談してくださいね。
 


 


参考サイト
・「高齢犬ケアハンドブック」 DOGFAN編集部編 誠文堂新光社
・「療法食を中心とした改善事例から学ぶ 栄養管理ケーススタディ 
  Case3:食欲のない高齢犬に食事療法食を用いた一例」動物看護専門誌AS 2015年5月号
・高齢犬と楽しく暮らす―愛犬を元気で長生きさせるコツ 中畑 雅紀監修 成美堂出版
・筆者の介護経験(老犬3頭の介護)


 

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