サミーフィッシュは腎臓や尿の病気の時に大丈夫?

ワンちゃんは、人間と同じく様々な病気になる可能性があります。

その中で、腎臓膀胱をはじめとした泌尿器の病気にかかる度合いが比較的多い傾向にあります。


ワンちゃんでよくみられる泌尿器に関係する病気

その中でも特に尿を作り出す機能が徐々に失われてしまう「慢性腎臓病」、さまざまな原因により膀胱尿道に問題を生じ、正常な排尿が妨げられてしまう「下部尿路疾患」が挙げられます。

ご存知の通り、腎臓では尿を作り出しています。生きていく上で発生した老廃物を、体の外に出すためのものといえます。そして、体の水分量を調節するといった働きを持ちます。慢性腎臓病になるとこれらの機能が徐々に失われることとなり、体の老廃物がうまく排出できなくなります。また、濃い尿を作り出すことが難しくなるため、本来にとどめておかなくてはならない水分が尿を通じて余分に排出されてしまいます。腎臓の中には尿を作り出すためのろ過装置である「ネフロン」と呼ばれるものは数十万あるといわれますが、これらは一度壊れてしまうと完全に元通りになることはありません。

腎臓病と診断された場合

腎臓病と診断された場合は、たんぱく質を摂る量に制限をかける食餌療法のほか、過剰に腎臓に負担をかけないようにするためのいろいろなタイプのお薬を飲むなどといった方法があります。

下部尿路疾患は、例えば膀胱をはじめとした「尿路」と呼ばれるところに、細菌感染や出血を伴う様々な要因で正常な排尿ができなくなるものをいいます。
猫ほどではありませんが、ワンちゃんでも尿路に結石ができることがあります。この結石はいくつかの種類がありますが特定の犬種に生じる珍しいものもあれば、「ストルバイト」と呼ばれる尿が通常よりアルカリ性になることによって生じるものや、逆に「シュウ酸カルシウム」という尿が酸性になると発生するものもあります。食事のバランスによって発生するものもあり、治療の方法として、食事療法や外科手術によって結石を取り出すこともあります。

泌尿器の疾患では、ご紹介した通り食餌療法を必要とすることがありますが、慢性腎臓病の場合はたんぱく質の量を適度に制限するほか、尿路結石がある場合はカルシウムやリンといったミネラルバランスの調整が必要となります。

あらためておさらいしてみよう、サミーフィッシュとは?

この「サミーフィッシュ」ですが、主な原料はかつお、いわし、あご、昆布、しいたけです。これらの原材料には、体に必要な「良い脂肪酸」であるDHA(ドコサヘキサエン酸)EPA(エイコサペンタエン酸)良質なアミノ酸ビタミンが豊富に含まれています。これらに一般にサミーと呼ばれるS-アデノシルメチオニン(SAMe)が加えられています。
 

   


サミーは体を構成する細胞の老化の原因となる活性酸素を取り除く働きがあり、とりわけ肝臓の働きを保護する作用、関節の軟骨を保護する働きに大いに貢献します。
アンチエイジングにも役立てられる成分といえます。

サミーフィッシュの原料はすべて天然のものを由来としているため、保存料や着色料といった人工成分は含まれていません。

サミーフィッシュの栄養組成を見てみると、1gあたり
    ・粗たんぱく質:62.19%以上
    ・粗灰分:11.56%以下
    ・粗脂肪:5.88%以上
    ・水分13.73%以下
    ・粗繊維:1.01%以下

と記されています。粗灰分というのはおおよその無機物つまりミネラルの量の目安となります。この組成をみると高たんぱくで、ミネラルも比較的豊富に含まれることが想定されます。

では、これによって腎臓あるいは泌尿器疾患があるワンちゃんに推奨できるのか否かについて検討してみましょう。

結局のところサミーフィッシュは腎臓にいいの?

確かに腎臓病になった際に病になった際に、塩分やたんぱく質の制限が重要となります。
ただし、摂取してはいけないということではなく、体を維持するために必要なたんぱく質の中でも良質なものを取り込みましょう、という意味です。たんぱく質の質が悪ければ、単に老廃物となってしまい効率が良くありません。逆に質が良いものを摂取することで限られた中で効率良く体の構成成分となりうるのです。腎臓病の進行の程度によりたんぱく質の制限のかけ方も変わってきます。推奨量のサミーフィッシュの量であれば、たんぱく質の摂取が過剰になっているとは考えにくい部分がありますが、持病や体質などといった要因も含めて総合的に判断しなければならないため、主治医の先生とよくご相談の上ご使用いただくのが良いかと思います。

腎臓を保護するという視点から考えますと、腎臓を活性酸素から守って「抗酸化」することは有効であると考えます。病態によってサミーフィッシュの使用が難しい場合は、動物病院などで使用するサミー製剤をを使うことも考慮します。

結石がある場合はサミーフィッシュを使って大丈夫なの?

では、尿道や膀胱などに結石がある、あるいは結石ができやすいために食事に気を付けなければならないワンちゃんに使用したい場合はどうすれば良いでしょうか?

あくまでも目安ですが、サミーフィッシュ1gに含まれるミネラル(ここではカルシウム、リンなどを指します)は煮干し3本分程度に相当します。この量は体に重大な影響を発しないケースが多いのですが、こちらに関しても生じている結石の成分や体質によって、結石を作り出すことに影響を与える恐れがまったくないといえない場合があります。それは、水を飲む量や食事内容(尿路用の療法食でもミネラルの配分バランスにいくらかの違いがあります)
犬のストルバイトと呼ばれる結石は、その多くが細菌感染によるものとされています。
尿路の環境を改善することで尿の酸アルカリのバランスが改善することがあります。この問題がクリアになっていても結石が生じてしまうようなケースではミネラルを取り入れる量を検討しなければいけません。
いずれにしても定期的な検診と尿の検査を行うことが重要です。

まとめ

腎臓や泌尿器のトラブルはワンちゃんでは決して珍しい病気ではありません。

また、高齢になると一見健康であっても、腎臓の機能が弱っていきます。腎臓病は症状の程度によってお薬を飲む必要が出るほか、食事制限の内容も変化してきます。
尿路のトラブルの場合でも、問題となる結石の性質、結石のできやすさ、さらには結石の存在している場所などを考慮してケアを行います。

サミーフィッシュは、これらの問題が全くなければ

適正な量を守って使っていただく分には安心していただけるものであると考えられます。



仮に腎臓や尿路に問題が存在しているケースで使用することが危険ということではありません。

サミーそのものは腎臓の保護する働きが期待できますので、摂取することをぜひ検討したいところです。ミネラルやたんぱく質の摂取量は個々によって調整が必要になることはありますが、かかりつけの獣医師のアドバイスに従ってご活用いただくと良いでしょう。推奨量のなかで多少の増減をすることは健康状態に大きな影響を生じることはありません。


風味や嗜好性が良いので、食欲不振になっている時などに食べるきっかけを作ることに役立てることもできます。ご家庭のワンちゃんと皆様の健康と幸福に寄与できれば幸いです。