ワンちゃんネコちゃんにはそれぞれ「
不思議」なアレコレがありますよね。
一見、
摩訶不思議な都市伝説のように思われる現象にも、実は理由があったりします。
では、さっそく見ていきましょう!
(治療が必要なこともあるので、詳しくは主治医の先生に確認しましょう。)
先にワンコからどうぞ▼
はげやすいワンコがいる!?
原因不明で突然脱毛してしまう…といったワンコがいます。
「
脱毛X(エックス)」という病名(厳密には病気ではないです)で、
体幹部やしっぽの被毛だけがどんどんなくなっていくことが特徴。
顔や足の毛はふさふさのことが多いです。
ポメラニアン(特に去勢していない男の子)がなることが圧倒的に多いですが、チワワやトイプードルなどでもときどき見かけます。
病気ではないので治療の必要はないですが、肌を守るために洋服を着せたり、保湿剤を使ってあげたりするといいですね。
牧羊犬・牧畜犬は運動させないと回り出す!?
シェットランドシープドックやボーダーコリーは、
牧羊犬・牧畜犬として人の指示を聞きつつ、動物を集めることがお仕事の犬種です。
そのため頭がよく、運動に特化した体を持ちます。
それゆえ、運動不足やストレスの蓄積により、飼い主さんを噛んだり、言うことを聞かなくなったりすることもあります。
散歩中に車やバイクなどを目撃すると、勢いよく回り出す(尾追い)といったストレス行動が見られるときも。
こういった犬種を飼うときには、たくさん運動や散歩ができる環境が必要です。
「抱きキャン」犬種とは?
「
抱きキャン(抱っこするとキャンキャン鳴く)」犬種は、チワワやトイプードルなど主に小型犬が多いです。
抱きキャンに加えて、後ろ足を挙げたり震えていたり、元気がなくなったり…
さっきまで普通に遊んでたのに、突然そうなったらびっくりしていまいますよね。
これは膝のお皿が外れてしまったり(膝蓋骨脱臼)、首や腰などに痛み・違和感を感じたりといったことが原因の場合が多いです。
まずは、ケージに入れて安静に。
改善がなければ、動物病院にうかがうようにしましょう。
キャラ変?急に興奮スイッチが入る犬種といえば
フレンチブルドックなどのブルドック系の犬種は、おどけた表情をする愛嬌たっぷりで無邪気な子が多いです。
ただ、
もともとのルーツが闘犬なので、急にキレキャラに変貌することがあります。
楽しく遊んでいたのに、いきなり噛まれた!なんてことも…
主従関係をしっかり作り、興奮スイッチが入らないようにしっかりしつけるようにしましょう。
咳をします!心臓がちょっと弱い犬種
中高齢の犬が「最近、咳をします…」といったら
僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)という心臓の病気の可能性もあります。
チワワやマルチーズ、ポメラニアンなどの小型犬でよくみられる病気です。
症状に合わせて内服薬でコントロールしていくことが多いですが、最近では人のように心臓の手術で治すことも。
太らないことや早期の発見と治療が長生きのカギとなります。
盲導犬はレトリバーだらけな理由
盲導犬や介助犬は、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーなことが多いですよね。
そもそも、垂れ耳の子の方が立ち耳の子よりも優しい性格です。
というのも、
オオカミ(=立ち耳)が家畜化されて、突然変異で生じたのが垂れ耳の子なので、立ち耳の子の方がオオカミの気質を受け継いでいると考えられている
からです。
加えて、これらの犬種は血中のオキシトシン濃度が高いことが分かっています。
オキシトシンは俗に「
愛情ホルモン」とも言われ、攻撃性をおさえ、穏やかになる作用があります。
警察犬といえばシェパードなイメージがあるけど…
警察犬と言えばジャーマンシェパードのイメージがありますよね。
鋭い眼光で頭の良い顔つき、落ち着いて我慢強い…など人から見ても「かっこいい!」と思う犬種です。
日本警察犬協会によると、
- ジャーマンシェパード
- ドーベルマン
- エアデールテリア
- コリー
- ボクサー
- ラブラドールレトリーバー
- ゴールデンレトリーバー
の7種が指定犬種となっています。
でも、
民間の嘱託警察犬には、トイプードルやチワワなど指定犬種以外の子たちも活躍しています。
あんなに小さくてかわいい子が警察犬と思うと、ギュッ!!っとしたくなりますね。
人の心を読む!頭がいい犬種と言えば…
飼い主さんの行動の先を読み、「
ザ・頭がいい犬種」はプードルやボーダーコリーなどです。
これらの犬種は賢くて優秀な子がとても多いです。
飼い主さんの指示を的確に判断し、アジリティーなどの
頭を使った遊びも得意です。
また、大型犬の方が小型犬に比べると頭がいい傾向にあります。
何をもって「頭がいい」というのかは難しいですが、一つの指標としてニューロン数があります。
(※ニューロン:脳を構成する神経細胞)
大型犬のニューロンの数は6.3億、小型犬では4.3億との研究結果があることより、犬の間では大型犬の方が頭がいい傾向にあります。
柴犬は紳士だけど、リアクション大!
柴犬は人と一定の距離を保つ、
こびない犬種です。
オオカミに近い犬種なので、愛想を振りまいたり、べたべたしてこない子が多いのが特徴です。
その一方で、
ちょっとした痛みや違和感があると、よたよた歩く、震える、威嚇する…などおおげさに振舞う
ことも。
見た目とは反する繊細さが柴犬の魅力ですね。
【参考資料】
- 日本警察犬協会ホームページ
- 辻本元,犬の治療ガイド2020,エデュワード プレス,2020
- 北村紋義,どんな咬み犬でもしあわせになれる,KADOKAWA,2021
- 道雪葵 今泉忠明,いぬほん,西東社,2020