★前回は歯周病の原因や症状についてお話しました。
前回の記事はこちら☞ 大丈夫ですか?わんちゃんの【歯周病】その①
今回は主に
「予防と再発防止に向けて」少しずつおうちでできることなどを考えていきます。
≪ 歯周病の治療法 ≫
一般的には抗生剤などのように、
歯周病菌や炎症をおさえる薬を使って治療しますが、歯周病を引き起こす原因の大半は
歯垢や歯石です。
根本的な解決はこれらを取り除くことです。
- しっかりした治療が必要な場合は、スケーラーという器具で歯石を除去します。
スケーラーは鉛筆くらいの大きさの金属で先が少し曲がっているものです。
市販されているものもありますが、先端が鋭利で飼い主自身が行うのはわんちゃんが
怪我をしてしまう恐れがあるので、使用する際は必ず獣医師に相談して下さい。
≪ 予防と再発防止に向けて ≫
一度きちんと治療をしても、放っておくと
歯垢や歯石はまた付着します。
日々の歯磨きや口の周りを嫌がらずに触れるようにすることを慣らしましょう。
わんちゃんの
口の周りはとても敏感なので触られることを嫌うわんちゃんが多くみられます。
普段のブラッシングやスキンシップの時に、指先や手のひらで口の周りを触れる機会を増やし、慣れさせておきましょう。
- やさしくタッチから始めて、少しずつ時間を長くしていきましょう。
そっと口唇をめくり、前歯(切歯)や歯肉、わんちゃん歯など、触りやすい場所からタッチします。
その時、
片手にわんちゃんのおやつなどを持って行うと効果的です。
そのあとに、奥の方に指を入れて、奥歯に触られることに慣らしましょう。
▲効果的に行うために▼
最初は、短時間で切り上げ、
マズルや口元を触らせてくれたら、その度に褒めてあげます。
そして(歯のお手入れをすると楽しいことがある)と思わせるように、終わったら散歩へ行ったり、おやつを与えたりしましょう。
嫌がってもしつこく触ると、次から触らせてくれなくなるので、
短い時間で回数を重ね、徐々に慣らせていくことが大切です。その子の性格によって時間がかかることもあるので
根気よく続けていきましょう。
▲全く触らせてくれない場合▼
おやつを握りこぶしで握ります。
そして、握りこぶしの先端から少しだけ出してあげましょう。
ジャーキーに夢中になっている間に口を触れるようになります。
- 口に触られることに慣れてきたら、おやつなしで試してみてください。
≪ 口元を触られることを嫌がらなくなったら ≫
口元を触られることを嫌がらなくなったら、次は指ではなく、ガーゼを使ってわんちゃんの歯をこすって磨いてみましょう。
▲ガーゼを使ったデンタルケア▼
ガーゼを使ったデンタルケアは、
飼い主さんの指の感触が感じられるので、わんちゃんは比較的受け入れやすいのです。
- ガーゼの種類は、破れないように不織布ガーゼがおすすめです。
- ガーゼは、わんちゃんがくわえて引っ張って抜けることがないように、しっかり指に巻きつけて水、もしくはぬるま湯をたくさんつけるといいでしょう。
- 最初は歯に軽くタッチする程度で、あまりゴシゴシこすらないようにして前歯から奥歯へと磨き進めていきます。
- しっかり磨けるようになると、ガーゼに歯垢が付いてくるようになります。
- 汚れたガーゼは何度も使わず、綺麗なガーゼを指に巻き直して水をつけてさらに磨いていきます。
- 口が小さい小型わんちゃんなら、綿棒にガーゼを巻きつけて磨くのもオススメです。
▲磨く順番は前歯から徐々に奥へ▼
ガーゼにも慣れてきたら、いよいよ歯ブラシを使っての歯磨きに慣らしましょう。
まずは、歯ブラシの臭いをかがせたり、なめさせたりして、歯ブラシそのものに慣れさせます。
- 最初は動かさず、口に入れただけで褒めましょう。
歯ブラシをかじってしまっても怒らないように注意しましょう。
歯磨きが苦手なわんちゃんには・・・
▲歯磨き専用ガム▼
- ガーゼや歯ブラシを嫌がるわんちゃんには歯磨き専用ガムがおすすめです。
- 噛んで歯垢を落とす設計と味わいで、わんちゃんが喜びながらしっかり歯磨きができます。
- ガムを選ぶ際には効果が証明されていること、わんちゃんが喜んで食べることを確認しましょう。
◉注意点
誤飲や、ガムの効果を高めるために、わんちゃんにガムを与えている間は、出来るだけ目を離さないようにしてください。歯磨きガムはわんちゃんの大きさに合ったものを選ぶようにして、一日に1~2本と決めて与えるようにして下さい。
▲歯磨きおもちゃ▼
ペットショップには色々なわんちゃん用のおもちゃがあります。その中にはかじって遊んでいるだけで歯磨きになる歯磨きおもちゃがあります。
例えば、わんちゃんの大好きな食べ物の香りがついた骨型のおもちゃや歯垢取りや歯茎強化に効果的なおもちゃなど。
毎日の歯磨き習慣は続けながら、安全でわんちゃんが喜ぶものを取り入れてもいいでしょう。
- ただし、ヒヅメや骨などのおもちゃは歯が欠ける原因となるので大型わんちゃん種以外では絶対に与えないようにして下さい。
≪ その他のアドバイス ≫
ガムやおもちゃなどで
マウスケアをすることはできますが、やはり歯と歯の間の細かい部分などは歯ブラシでないと行き届かない場合があります。
そういったものをうまく併用しながら、歯ブラシに慣らす練習を続けられるといいですね。
わんちゃんの健康を守るためにも、根気強く続けてあげてください。
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