散歩が大好きだった飼い犬が、
散歩を嫌がったり、足を引くような不自然な歩き方をしている。
そんなことはないでしょうか?
こうした事態の多くが、「関節炎」が原因であることがよくあります。
関節は骨と骨との繋がる部分で、その間に靭帯や軟骨が位置して、緩衝(衝撃を和らげる)の役割や摩擦の緩和をしています。
この関節部分の軟骨が老化や運動の繰り返しなどで劣化し、変形や摩耗を被ります。
すると、関節の緩衝機能が失われ、その分の刺激が骨にダイレクトに伝ってしまいます。
こうした問題に対処するべく、関節の健康に役立つサプリメントを与える飼い主さんが増えています。
グルコサミンやコンドロイチンは、軟骨を作り、強化するのに役立つ成分です。
これらは関節の運動をスムーズにして、コラーゲンを良い状態に保ちます。
ビタミンEは、血流を良くします。
関節炎では血流が滞りがちになり、それが痛みの原因ともなります。
ビタミンEを与えることで、血流の滞留起因の痛みを緩和することができます。
SAMeという成分は、正式名称を『S-アデノシルメチオニン』といい、グルコサミンと同様軟骨を作るはたらきがありますが、それだけではなく、分子量が小さいため関節を覆う関節液に直接作用して栄養を与えるなど大切な役割を担っています。
室内犬に関して、食事の偏りや日照・日光浴の不足、運動不足などに起因して、カルシウム不足が指摘されています。
カルシウムの欠乏は、関節炎の原因となったり、進行を早めたりする悪影響を及ぼしますので、必要量を与えるようにしましょう。
老齢の犬、病中病後で虚弱な状態になっている犬、室内犬など、多くの犬が関節炎リスクとともに生きています。
予防、そしてかかってしまったら消炎(=炎症を取り去ること)してあげるなど、犬の健康をケアしていきましょう。